高齢者グループホーム施設  介護事故を行政に報告せず   横浜市

 
横浜市神奈川区認知症高齢者グループホームで、介護事故を行政に報告していないケースが相次いでいる。


私の父の今回の介護事故も 私が報告の有無を介護サービス事業者の責任者に確認して 


私が「今回の事故は、どこまで報告されているのですか?」と尋ねると

「どこにも報告していません」、という返事でしたので

私が、「それなりの報告をしてください」とお願いしました。


このようなケースは、まだまだ未知数に近いほど多いはずです。

私自身 父の介護をしていて「ヒヤリハット」が無数にありました。

それほど介護は、事故と隣り合わせなのです。


ですから、専門の行政が認可した介護サービス事業者に依頼するのですが、

介護サービス事業者側が、このような管理では困ります。


 



>市の報告基準は「施設側の過失の有無を問わず、けがで医療機関を受診した場合」や食中毒などだが、

施設長は「施設側に過失があったときだけだと認識していた」と釈明。

その理由を「前任者から引き継ぎがなく、市の研修でも説明がなかった」と話す。


「市町村」と
「介護サービス事業者」の認識のズレが如実に表れていますね。

ひとの命に関わる問題ですので、慎重に職務にあたってください。




それにしても今回のようなニュースは、死亡者が発生してから表面化してくる。

亡くなってからでは遅いのである。

特に認知症のかたにとっては「真実」を語れない「つらさ」がある。

より早くの対応が必要である。


今回のニュースは、全国各地の自治体・介護サービス事業者に伝わるのであろうか?

「知らない」では済まない大問題である。

我が愛知県、我が東海市などの自治体は この事実を知っているのであろうか?

是非とも この事実を再認識して欲しい。





カナコロ--神奈川新聞社  12月19日(月)8時0分配信

spade横浜のグループホーム、事故未報告相次ぐ 平均件数超え市が指導へ/神奈川



 
 横浜市神奈川区認知症高齢者グループホームで、介護事故を行政に報告していないケースが相次いでいることが、18日までに分かった。利用者がけがなどをした場合、市町村への報告が省令で義務付けられているが、施設側は「基準を知らなかった」と釈明。未報告の5件を加えると、2006年度から5年間での介護事故は市平均の10・5件を大きく上回る計16件に上る。市は「利用者対応などに問題がある」として今後、指導する方針。



 この施設は、医療法人社団「廣風会」(廣瀬隆史理事長)が05年2月、神奈川区に開設したグループホーム(定員18人)。



 ことし2月、入居女性=当時(91)=が、椅子からの立ち上がり介助中に転倒、骨盤部を挫傷するけがを負った。医療機関を受診したが、施設は事故報告書を提出しなかった。



 女性はその後立ち上がれなくなり衰弱し、7月に死去。長男(64)が「亡くなったのは転倒事故で立ち上がれなくなったことが原因」と市に相談したことから、報告書の未提出が発覚した。この女性は入所中の09年2月と同3月にもけがを負ったが、どちらも報告書は出されていなかった。市はことし9月、適切に事故報告を行うよう文書で指導した。



 ほかにも、ことし11月に実施された市の臨時監査で、06年度に他の入居者の事故2件が報告されていないことが判明している。



 市の報告基準は「施設側の過失の有無を問わず、けがで医療機関を受診した場合」や食中毒などだが、施設長は「施設側に過失があったときだけだと認識していた」と釈明。その理由を「前任者から引き継ぎがなく、市の研修でも説明がなかった」と話す。



 女性の死亡については、法人代理人の弁護士は「転倒は不可抗力で、衰弱や死亡との因果関係はない」と主張している。



 グループホームの所管が県から市町村に移管された06年度以降、10年度までにこの施設で発生した介護事故は、未提出分も含め計16件。10年度は市平均2・3件に対し5件など、各年度とも市平均を上回る。内容も骨折が3件、頭部打撲3件(うち入院1件)など、重大な結果につながりかねない事故もあった。11年度も10月までに計3件起きている。



 事故報告の提出義務化は、利用者の安全確保と再発防止が目的。市健康福祉局事業指導室は「この施設長も受講した管理者研修などで報告基準を説明している」と強調。施設に対しては「利用者側とトラブルになっており、対応に問題がある」として、家族への適切な説明を行うことなどを文書で指導する方針だ。