実数はもっとあるはず 「医師のヒヤリハット、3割が月1回以上!」


この記事のデータは、「予想外に多い」と言いたいようですが

私から見ると 現場での「ヒヤリハット」「医療事故」「介護事故」は もっと多いと思います。

私も父が入院していますので、一日病室にいると看護師さんやヘルパーさんのトラブルを耳にします。

本当に多いです。

それだけ「リスクのある現場」なのです。


ケアマネジメント オンライン - 2011年12月20日
http://www.caremanagement.jp/news+article.storyid+9419.htm

医師のヒヤリハット、3割が月1回以上!「転倒・転落」3位に――民間調査




 
医師・医療従事者向け情報サービスサイトを運営する株式会社ケアネットは、12月2~6日、同社医師会員1,000人に対し、院内で起こるヒヤリハットに関する調査を実施した。ヒヤリハットとは、医療事故には至らないが、場合によっては事故につながったかもしれないエピソードを指す。



今回は、日々の診療において経験するヒヤリハットの頻度・内容を調査したもので、全体の約9割が何らかの形でヒヤリハットを経験しており、3割以上が月に一度以上経験しているという結果となった。



ヒヤリハットの回数は、「週に一度程度」7%、「月に一度程度」26%となり、合わせると、3人に1人が月に一度は何らかの形でヒヤリハットを経験しているという結果となった。一方で、「ヒヤリハットの経験なし」と答えた医師は全体の13%あった。



最も多いヒヤリハットは「薬剤の処方・投与」で、56.5%。具体的な内容として「小児に成人量を処方しかけた」「散剤の含有量(%)計算をひと桁間違いかけた」といった回答が見られた。



また、「前の患者のカルテ画面のまま入力した」「目的のボタンを押したつもりがずれていた」「似た名前の薬剤を押してしまった」など、電子カルテに関する経験も多く寄せられた。



「転倒・転落」のヒヤリハットを経験したことのある医師は全体の24.2%。入院患者の転倒、夜間のベッド転落は頻繁にあるとの声が多く寄せられ、「患者の高齢化による転倒・転落事故は増加傾向にある」「認知症患者の転倒事故は、環境整備・監視体制の改善を行ってもなかなかなくならない」との意見も見られた。



その他、医師からのコメントを抜粋してお届けする。



・些細なことは「おっと危ない」とつぶやくだけで済ましてしまうことも多い。意識するかどうかの問題で、事例が増えたのではなく、報告が増えただけだと考えている。(30代、病院勤務)


・手術終了時にガーゼカウントが合わず最終的には術中X-Pにて体内にガーゼがあることが判明。 回収して事なきを得た。(50代、病院勤務)


・自分が処方したものとは違う薬を使用されていた。自分はAを処方したと思ったのに、実際はBが処方されていた。時々ある。(30代、病院勤務)


・家族でインフルエンザワクチンを打ちにきた際、大人に小児用量のワクチンを注射したのに気づき、足りない分もう一回その場で注射した。合わせて0.5mlとした。(40代、その他)


帝王切開の子宮切開時に赤ちゃんをメスで傷つけた。ドレーンの針で誤刺した。 (40代、病院勤務)


電子カルテで処方する際、最初の3文字で、エクセと打ち込み、エクセラーゼとエクセグランを間違えた」(50代、病院勤務)


・患者さんから指摘を受けわかった。恥ずかしい思いをした。(40代、診療所勤務)
・多忙時に事務処理と同時に複数の同時並行処理が続く場合があり、いつも怖い思いをしている。(40代、病院勤務)


・外来で名前を聞き間違えた患者が呼び入れられ、再度名前を確認した際にも「そうです」と答えたにもかかわらず、別の患者であった。(30代、病院勤務)


電子カルテ上に複数の患者の画面を開けて入力している際、誤って別の患者に処方してしまった。(50代、病院勤務)


ヒヤリハットの事例は多い事より報告が少ない事の方が問題とされている。(30代、病院勤務)


・病理検査部勤務だが、依頼書の記載不足のため、検体の取り違え(リンパ節の番号や、切除断端方向など)や必要部位の検査ができていないことが時々ある。(30代,病院勤務)


・待合室は掃除が簡単な様に塩ビ仕様にしてある。スリッパの履けない子供が滑ってしまった。(40代、診療所勤務)


計画停電電子カルテが使えなくなったときは大変だった。大事に至らずほっとした。(40代、病院勤務)


認知症があり下肢低下した、介護の必要な高齢患者が看護助手・看護師が一瞬目を離した隙に歩行し転倒しかけた。透析患者で透析後に注入するはずの腎性貧血治療薬が注入されていなかった。(40代、病院勤務)


ヒヤリハットと言うが、高齢患者が自分で廊下を歩いて転倒した、ベッドから落ちた、などもヒヤリハットなどと言われると不必要な件もあるのではないかと思う。定義を共通にするべきでは。看護師サイドでただの「報告用紙を書いて提出すれば終わりの、面倒くさい義務」になりつつある印象もある。(30代、病院勤務)


・気切口のレティナ交換時、看護師に手渡された誤ったサイズのものを十分確認せずに、交換してしまった。(50代,病院勤務)


・すべての患者を抑制できるわけではないので、転倒のたぐいはよく起こるかもしれない。頚部胃瘻を増設後間もない頃にチューブが自然抜去しているのを報告うけたときはまさにヒヤッとしたが、幸いガイドワイヤが通ったので事なきをえた。(30代、病院勤務)