60代の夫婦と30代の息子とみられる男女3人の遺体   さいたま市


さいたま市で親子とみられる3人の遺体が見つかった。

「生活苦」が原因であろうか・・・


自治体は縦割り行政で責任を他へ丸投げ。

事故・事件の再発防止に取り組む姿勢は微塵もない。

「事なかれ主義」

そして「保身、ひたすら保身」




>「3人は一切、行政との接点がなかった。民生委員に連絡してくれれば助けられたのに」。さいたま市北区の福祉担当者は、そう言って肩を落とした。

本当に それで解決できたのか・・・・・

もう この時点で
福祉担当者は、民生委員に責任転嫁しているようにみえる。

「民生委員」が今 誰なのか?知らない人が多い現実。

「民生委員」のシステムは崩壊していると言っても過言ではない。

 
福祉担当者は
「民生委員」に依存する前に、「自分たちでアクション」する気にならない体質なのであろうか?




MSN産経ニュース 2012年2月22日(水)08:00
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/snk20120222113.html?link_id=k_kanren_news_body

都会の盲点 さいたま3人餓死? 一円玉数枚のみ 国の「通知」生きず


   
 さいたま市北区吉野町で、60代の夫婦と30代の息子とみられる男女3人が遺体で見つかったアパートの室内には食料がなく、市への住民登録もなかったことが21日、埼玉県警や市関係者への取材で分かった。生活保護も申請しておらず、民生委員の見回り対象からはずれていたことも判明。電気、水道などのライフライン維持に関する国の通知も、趣旨が生かされていなかった。「貧困」が就労年齢世帯にも広がるなか、3人が都会の“盲点”となった実態が浮かび上がる。



 ◆急にやせた



 さいたま市郊外の田畑や倉庫などが点在するのどかな地域にある3階建てのアパート。遺体は1階の一室から見つかった。



 「おじいちゃんと息子さんが住んでいて、あいさつするといつもニコニコと返してくれた」



 同じアパートに住む女性が振り返る。



 部屋は2DK。夫婦とみられる男女は6畳間、息子とみられる男性は隣の部屋で見つかった。部屋に水が入ったペットボトルがあったが食料はなく、現金は一円玉が数枚のみ。嘔吐(おうと)物の入ったバケツもあった。薬は見つかっていない。



 この住民女性によると、「7年ぐらい前におじいちゃんが急激にやせ、体調を崩したのかなと思った」という。



 アパート管理会社などによると、部屋は昨年夏ごろから家賃が滞納され、昨年12月ごろからはガスと電気も止められていた。管理会社の職員が11月下旬ごろに家賃の催促に部屋を訪れた際、妻とみられる女性に会ったのを最後に、3人の姿は確認できていない。



 県警は、3人は餓死した可能性が高いとみて22日に司法解剖して調べる。



 ◆新たな困窮



 生活に困窮した一家が死後発見される例は全国で相次いでいる。



 昨年1月には大阪府豊中市のマンションで60代の姉妹が、今年1月には札幌市白石区のマンションで40代の姉妹が、それぞれ遺体で発見された。いずれもライフラインが止められても生活保護を受けておらず行政のセーフティーネット(安全網)が機能しなかった。



 厚生労働省は平成22年の猛暑で熱中症となった生活困窮者が相次いで死亡したことを受け、電気やガスなどを止める場合は、事業者と自治体が連携をとり、生活保護の受給を勧めるなどの対応を取るよう通知した。しかし、今回もその趣旨は生かされなかった。



 生活保護問題に詳しい小久保哲郎弁護士は「これまでは高齢者や障害者が社会的弱者とされてきたが、現在の日本は不況が続いており、若くても職がなく困窮してしまう場合も多い」と指摘。「厚労省の通知は建前になっている。自治体は昔ながらの社会的弱者だけに目を向けて、新たな困窮者をフォローできていないのではないか」と話す。さいたま市北区の福祉担当者は「同様のケースを今後把握できるのかどうかは難しい問題だ」と話す。



 ◆相談を断る



 部屋の住人夫婦はいずれも65歳以下で息子も成人していた。日本福祉大健康社会研究センターの鈴木佳代主任研究員(社会階層論)は「家族構成から民生委員の見回りの対象家庭になっておらず、周囲も何とかなるだろうと考えてしまった可能性がある」と話す。



 付近住民によるとこの部屋に住んでいた女性に「民生委員の所へ相談に行こう」と持ちかけたが、女性はかたくなに断ったという。



 札幌市の姉妹も区役所に困窮を訴えたが生活保護は申請しなかった。小久保弁護士は「近年、生活保護の受給への風当たりが強くなり申請に気後れしてしまうこともある」と、困窮者が生活保護に「抵抗感」を持つケースがあると指摘する。



 「3人は一切、行政との接点がなかった。民生委員に連絡してくれれば助けられたのに」。さいたま市北区の福祉担当者は、そう言って肩を落とした。