東海市「ふれ愛」  愛知県東海市介護事故  「インフォームド・コンセント」

夕方に自宅の電話が鳴りました。

父の入院している病院の担当医からでした。


便に血が混じっているそうです。

胃か腸から出血しているようです。

とりあえず止血剤などで対処するそうです。

 

人工透析をご存知のかたは知っていると思いますが、

透析患者は血液の流れをよくするために薬を飲んでいます。

しかしそれは、止血を防ぎにくいというリスクも伴っているのです。

 
病院に行くと 父は一見 普通に寝ているように見えました。

もちろん、声をかけても反応はないでした。
  

すぐに担当医に詰め所に呼ばれました。

出血は今のところ少量で治まっているそうです。

ただ、かなり貧血状態で輸血が必要らしいです。同意書を書きました。
 

問題は、出血の原因を調べるために胃カメラが必要なのですが、

今の父の状態では、困難であろう ということらしいです。

例え、胃カメラを飲んで原因がわかっても オペは無理だろう ということ。



そこで担当医から改めて 「インフォームド・コンセント」を問われました。

このまま治まってくれればいいのですが、これ以上 大量に出血した場合 対処をどうするか。

おそらく オペをしても無理かもしれないとのこと・・・

 

そこで 「延命行為を望みますか?」「自然にまかせますか?」と問われました。

私は しばらく悩みましたが、「父が苦しむようでしたら、延命は望みません」と答えました。

隣にいた母も 泣きながら、

「42年間オペだらけで、これ以上 無理に痛い思いをしてオペをするのも可哀想ですから」と・・・

担当医は 「わかりました、最善は尽くします。ただ安心できる状態では決して無いことだけは理解してください」と。