介護職の離職「仕事夢ない」「安月給」


夢のある仕事に就いている人など 世界でも数えるほどの人数であろう。

夢のある仕事に就けたら、お金なんかいらない。生活できる最低の支給でいい。

現実は介護職に限らず仕方なく惰性で働いているに近い。

働かなくて済むなら、そちらを選択するだろう。


この記事でいう「夢」とは、「やりがい」であろう。

自分の親の介護もできない人は当然 介護職は無理。

確かに若い人でも介護職を天職とまではいかなくても、ボランティア精神で

親身に取り組んでいる姿を見かけることがある。


医師や看護師、介護士、ヘルパーは出来れば「やる気」が先にあって

職に就いて欲しい。

「仕方なく」就きましただと虚しい・・・

これは警察官でも代議士でも当てはまりますが。


給料をあげても それだけで介護職に就かれても、

その人の介護に対する姿勢が伴わないと逆に迷惑である。

高齢者や障がい者にネグレクトなんてされたら最悪・・・


介護保険が始まった頃はベンチャー企業が沢山名乗りを上げた。

しかし、このブログでも再三取り上げたように

介護サービス事業者の介護報酬の水増し請求や不正受給が相次いだ。

おかげで正直に健全に運営していた介護サービス事業者は、苦しい展開を向かえる。



介護施設は ある意味ブラックボックスである。

中で何が起きているのか わからないし、隠ぺいされても気付かない。

もっと自治体は介護施設に介入してもいいのではないか。
 
いつも問題が起きてから動く。

もっと介護職の現状を見て欲しい。

1週間ぐらい研修してもいいのではないか。





毎日新聞 4月27日(日)8時38分配信

<介護職>低い賃金で疲弊 相次ぐ離職「仕事夢ない」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140427-00000006-mai-soci

 




 過酷さの割に賃金が低いと指摘される介護職。政府も手は打ってきたものの、依然、他業種との格差は埋まらない。人材確保には、賃金アップか外国人の活用か--。ここへきて国の姿勢も揺れている。【遠藤拓、佐藤丈一、中島和哉】 



 常夜灯がぼんやり照らす廊下を、おむつやタオル、ごみ箱を積んだ台車が行き来する。11日深夜。東京都葛飾区の特別養護老人ホーム(特養)「葛飾やすらぎの郷」に勤めて3年目、生活援助員の宮崎梓さん(22)の夜は長い。



 1フロアには約40人が入居する。大半は80~90歳代で7割は認知症だ。同僚と2人、一晩で4回は巡回し、おむつを替え、トイレを介助し、体位を変える。消灯後も徘徊(はいかい)する人はいるし、繰り返し呼び出しボタンを押す人もいる。



 ひと息つけるのは午後11時の食事と2時間の仮眠の間だけ。「朝方トイレに行きたくなりそう。でも、呼ばないようにする」。そう気遣う女性入居者に、宮崎さんは「気にしなくていいんですよ」とほほ笑んだ。



 月4~5回の夜勤日は、午後5時前から翌朝10時前までの勤務。しかし、この日は引き継ぎ書類の記入やシーツの交換に追われ、朝食にありつけたのは昼近くになっていた。



 ◇平均を9万円下回る



 正規職で介護福祉士の資格を持つ宮崎さんの月給は、手取りで約18万円。15万円を切るという同業の友人よりは「恵まれている」と感じる。とはいえ、介護労働者の賃金は他業種に比べて低い。全国労働組合総連合のアンケート調査(昨年10月)では、手当を除く正規職の平均賃金は20万7795円。厚生労働省調査の全産業平均(29万5700円)を約9万円下回る。



 長らく介護は主婦による家事労働とみなされてきた。職業としての確立が遅れ、低賃金から抜け出せない。介護労働安定センターによると、介護職の離職率は17.0%(2011~12年)で、全産業平均(14.8%)を上回る。求職者1人に働き口がいくつあるかを示す2月の有効求人倍率は2.19倍。全産業平均(1.05倍)の2倍だ。



 「家族を養えないからな」。首都圏の介護施設に勤める30代の男性介護福祉士は、結婚を機にそう言って「寿退社」していく仲間を大勢見送ってきた。この道7年目。専門学校の同期80人のうち、続けているのは十数人。自身の手取りは初任給から2万円ほど上がり、ようやく月約23万円となった。が、同業の妻は初めて産んだ子の育休中。共働きでなければ生活は成り立たず、保育所を確保できるかが不安でならない。



 「仕事に夢を見られない。このままなら、なり手はどんどんいなくなる」



 日本海に臨む金沢市郊外の特養「やすらぎホーム」。入居する母(83)の昼食介助に隣の石川県野々市市から訪れる主婦(64)は通ううちに介護職員の疲弊を知り、入居者の家族と職員の処遇改善を求める署名に取り組むようになった。



 母親が入居したのは06年10月。脳梗塞(こうそく)で半身不随となり、食事、排せつなどすべてに介護が必要だ。感情が高ぶるとパジャマを歯で切り裂く。そんな母をてきぱき世話してくれる職員たちも、入居当初からの顔なじみは3人に1人ほど。慣れた頃にはいなくなるからだ。この主婦は訴える。「親の面倒を見るかのようにしてくれた職員が、どんどん辞めている。専門職にふさわしい給料が必要です」