三重県桑名市 長寿認定こども園 不適切保育・虐待問題 2 自治体の問題意識



桑名市の職員の対応が気になる。

マニュアルがないと動かない、指示待ち人間。

保護者からの情報提供に対する市の初動対応に遅れがあり、不十分だったとする最終報告書を市と園の運営法人に提出した。
市には不適切保育に関する情報提供があった際のマニュアルなどがなく、職員間で対応を十分協議したとはいえないと結論付けた。

三重県桑名市  伊藤徳宇市長

報告書では、長寿認定こども園の問題に対する市職員の対応が問題視されたが、
伊藤市長は「できるだけのことをした」と説明し、処分はしない考えを示した。

伊藤市長は「(市職員は)できるだけのことをした」   これを言ってしまったら身も蓋もない。



三重県桑名市  伊藤徳宇市長、先月2月もニュースで話題になってた。

「三重の男性と結婚したら豊かに」桑名市長が不適切発言、副知事苦言
毎日新聞2024/2/21 19:17(最終更新 2/22 07:54)




その場で指摘した三重県副知事は素晴らしい。

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録音データ確認していれば…桑名の園児虐待「市の初動に問題」 第三者委報告


2023年9月11日 21時38分 (9月11日 22時20分更新)


 三重県桑名市の私立「長寿認定こども園」で園児への虐待など不適切な保育が確認された問題で、市が設置した第三者委員会は11日、保護者からの情報提供に対する市の初動対応に遅れがあり、不十分だったとする最終報告書を市と園の運営法人に提出した。市には不適切保育に関する情報提供があった際のマニュアルなどがなく、職員間で対応を十分協議したとはいえないと結論付けた。
 報告書によると、3月14日に保護者から市に持ち込まれた虐待の様子を収めたクラス内の録音データについて、市職員がその存在を知りながら内容を確認しなかったと認定。「もし聞いていたら、ただちに重大事案という意識を市が持つことができた可能性がある」と分析した。
 さらに、職員間で対応を十分協議せず「担当者が個々の判断でリスク度を測ったとみられる」と指摘。園側に初めて調査を求める際も、録音データの存在を知らせず、どのクラスで起きた問題なのか伝えなかったことなどを問題視した。園側から結果的に不十分な調査結果しか得られなかったのは、曖昧な情報を提供した市の責任と批判した。
 第三者委委員長を務める飯田真也弁護士は記者会見で「不適切保育に対する市の対応は改善するところがある」と強調。「職員が適切に対応するためにもマニュアルやガイドラインを整備するべきだ」と市に提言したことも明らかにした。
 長寿認定こども園を巡っては、録音データが持ち込まれた約3カ月後に県と市が認定こども園法などに基づき特別監査を実施。2022年度までの4年間で18件の虐待を含む計52件の不適切行為があったと認定した。中には約4時間にわたって給食を食べるよう強要し、失禁させるなど心理的虐待も含まれていた。
 県と市は今月7日、運営する社会福祉法人「花園福祉会」に改善勧告を出した。法人側は11月7日までの改善報告書提出を求められている。
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桑名市長「不適切保育の対応マニュアル整える」

 三重県桑名市の伊藤徳宇(なるたか)市長は11日、記者会見し、「(第三者委から)指摘を受けたことは真摯(しんし)に受け止めなければならない。不適切保育の相談対応に関するマニュアルを整えていなかったことは反省している」と謝罪した。不適切保育の対応に関するマニュアルを整え、子どもの権利を定めた条例の制定を市議会と進めていく方針も明らかにした。
 報告書では、長寿認定こども園の問題に対する市職員の対応が問題視されたが、伊藤市長は「できるだけのことをした」と説明し、処分はしない考えを示した。さらに、「私立の保育園やこども園で働いている人が何を課題と思っているのか知りたい」と述べ、今後、保育士らと意見交換する場を設ける方針も示した。
 一方、問題が発覚するきっかけとなった録音データを市に持ち込んだ保護者の女性は取材に「市の対応に問題があったとずっと言ってきた。やっと市に向き合ってもらえた」と話し、「時間はかかったけど、子どもたちを今後も守っていくために市には相談体制をしっかりつくってほしい」と求めた。

三者委「前園長のマネジメントに大きな原因」

 私立「長寿認定こども園」の不適切保育問題を調べてきた桑名市の第三者委員会が11日に公表した報告書は、5月に辞任した前園長の加藤晶子・花園福祉会理事長の組織運営も、強く批判する内容だった。「今回の事案が発生したのは、前園長のマネジメントに大きな原因があったといえる」と指摘し、改善を求めた。
 第三者委は津市の飯田真也弁護士ら4人で構成。6月から園の職員や保護者らへのヒアリングを行い、不適切保育の発生した原因などを調べてきた。この日、飯田弁護士は、桑名市役所で加藤理事長と伊藤徳宇市長に報告書を手渡した。記者会見では「不適切保育が起きた原因は複合的な面があるが、一番大きいのは園の組織体制の問題だろう」と語った。
 報告書では、前園長の運営について「トップダウンで保育環境が定められ、職員の意見を取り入れようとしない実態が見られた」と指摘。前園長は現場にいないことが多く「園長、副園長、主任の機能が十分に果たされたとはいえない状況だった」と問題点を挙げた。その上で、職員が疑問点や意見を出しやすい「民主的な組織風土」をつくることを求めた。
 7日に公表された県と市の特別監査では、職員の時間外勤務手当が支給されていないことが指摘された。第三者委も「労働環境に問題があったといえる」と改善を求めた。「毎日のように残業があり、昼休憩を取ることもままならなかったと話す保育士もいる。不適切保育のひとつの原因になったと考えられる」とした。
 報告書を受け取った加藤理事長は「改善すべき点をしっかりと受け止めて向き合い、再発防止を図っていきたい」と述べた。

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三重・桑名市にある認定こども園で約4時間にわたり給食を完食するよう強要されるという不適切な保育が疑われる事案が起きました。
不審に感じた保護者が録音したボイスレコーダーには、保育士が園児たちを繰り返ししかるような音声が記録されていました。

    ◇

三重・桑名市に住む3歳のKくん(仮名)は、心に大きな傷を負っていました。

Kくん(仮名)の母親
「話をすると多分思い出すんでしょうね、じんましんが全身にバーと出るんですよ。もう恐怖とストレスで支配されたと思うので、それがもう体に出てしまう」

じんましんが出るほど思い出したくない出来事は、Kくんが通っている三重・桑名市の「長寿認定こども園」で起きました。
その時の様子が園内で録音された音声に記録されていました。

保育士「うわ、おしっこもらした。そのおしりで座らんといて!」
保育士「パンツやなくておむつや、恥ずかし~」
Kくん「(泣き声)」
保育士「給食早くたべてお片付けも早くしたら、こんなことにならなかったでしょ!」

市によると、この時Kくんは約4時間にわたって給食を完食するよう強要されていました。その間はトイレに行くことができず、失禁してしまったといいます。さらに、保育士の言動はエスカレートします。

保育士「すっぽんぽんや、恥ずかしい。赤ちゃんみたいやな。先生が泣きたいわ~。え~ん、え~ん」

録音されていたのは、Kくんをバカにするような発言の数々です。

Kくん(仮名の母親)
「私は、犯罪ですよねと思います。二度と子どもたちに関わってほしくない」

発覚のきっかけは、今年2月にKくんと同じクラスに子どもを通わせる保護者が気づいた子どもの異変でした。一部の保育士に相談したところ、虐待や不適切な保育が疑われたため、園の様子を確認しようとボイスレコーダーをカバンに入れました。すると、Kくんの音声が録音されたのです。

Kくん(仮名)の母親
「こんな小さい子どもたちを怖がらせて泣かせていじめて。もう本当に悪質だなって」

それでもKくんは「僕が悪いことをしたから、ごめんなさい」と言ったといいます。

Kくん(仮名)の母親
「虐待した先生たちに対して『誰々先生ってどう思う?』って聞いたんです。そしたら、子どもは『好きだよ』って言うんですよ。『どうして?』って聞いたら、『僕が悪いことをしたから、ごめんなさい』と言うんです。本当に聞いた時は、心が苦しいと思いました」

ボイスレコーダーには、外国人の園児が繰り返ししかられる音声も録音されていました。給食の後、片付けを保育士に見てもらう際、うまく言葉が話せなかったためだといいます。

保育士「見てくださいは!? 見てくださいはぁあ!?」
「ごちそうさまする前にちゃんと持ってきてください」
園児「見てください」
保育士「早く持ってきて!」
「何で『持ってきて』って言ってんのに離れてくの? 持ってきて!」
「早くして! これ以上イライラさせないで」
園児「(泣き声)」

複数の保育士が、子どもたちに強い口調を使っていたとみられています。中には子どもをかばおうとする保育士もいましたが、それを別の保育士がさえぎるような音声もあったといいます。

    ◇

先月、保護者が呼びかける形で2・3歳児クラス向けの説明会が開かれました。市も立ち会う中、園長は「この度は不適切な保育があり、保護者の皆さま、子どもたちの信頼を裏切り心を傷つけてしまったこと、大変申し訳ありませんでした」と謝罪。園長は今月7日付で辞任しました。

一方、桑名市は当初、保護者から提供された問題の音声を聞くことを拒んだといいます。保護者の相談から約2か月がたった今月9日、市長が初めて記者会見でこの件についてコメントしました。

三重・桑名市 伊藤徳宇市長
「第三者による調査委員会を近日中に設置し、再発防止につなげたい」

市によると、園は2歳・3歳児のクラスで給食の強要などがあったことを認めているということで、関わった保育士6人は自宅待機や担任を外れるなどの処分を受けているということです。

市は、園児に対して行われた行為について、虐待に当たるかどうか調査を進めるとしています。

Kくん(仮名)の母親
「取り返しのつかないことをしてくれた。しっかり調査してもらって、他の子どもたちが同じような経験をしないようになればいい」

市は、今週中にも調査結果をまとめ、県に報告するとしています。